先制医療とは、簡単に言えば健康診断によって得られたデータの蓄積から、本人の異常をいちはやく察知し、病気が発症しないように心がけるものです。
例えば、わかりやすいものとしては体重での健康チェックが当てはまります。
「毎年予防の時期に体重が4.5kgのねこさんがいます。最近ご飯の食べがイマイチだなぁ、でも、病院に行くほどじゃないなぁ…。と思っているところで体重を測って見ると3kgになっていました!これはおかしい!と思って病院に行きました」
この子は「食欲が落ちる」という症状が出ているので厳密には先制医療とは言えないのかもしれませんが、予防の時期に4.5kgだということが分かっていなかった場合、3kgであることを異常と思えたでしょうか。病院に連れて行くことを決断できたでしょうか。
(ちょっと難しいですが「ご飯を食べているのに痩せる」「ご飯を食べていないのに痩せない、はたまた太る」などという病気もあります。結構多いです。)
血液検査でも同じようなことを考えます。血液検査で数値が出ると、となりに数値の範囲が出ます。
それはあくまでも“基準範囲”であり、“正常範囲”ではありません。
健康診断でずっと基準範囲が37~61の項目で58であった子が、今年元気でも49になっていたとしたらそれは基準範囲内であっても、“異常値”として見て行く必要があるのです。
言ってみれば先制医療は、健康診断データによって作られる、その子のためのオーダーメイドの医療であると思ってください。
もう少し詳しく知りたいという方は、当院までご相談にお越しください。